兵庫県

期間限定・兵庫県西脇市にある【コヤノ美術館 ナイトミュージアム】に行ってきた

こんにちは、さすらいの旅人のブランチです。

2月22日、土曜日の夕方ごろに兵庫県西脇市にあるコヤノ美術館のナイトミュージアムに行ってきました。

ナイトミュージアムは完全予約制だったので、当日慌てて予約をしました。

予約は早めにしておくことをお勧めします。

今回はその様子を早速紹介していきたいと思います。

 

コヤノ美術館の歴史

かつては旧国鉄・鍛冶屋線の建設、西脇商業銀行の立ち上げをした豪農・藤井家の豪邸で、初代兵庫県知事・伊藤博文も泊まったといわれています。

しかしながら、戦争など時代を経て忘れ去られようとしていました。

そんな時に、2007年4月から藤井家邸を修復して、2008年8月より「コヤノ美術館・西脇館」として開館しました。

美術館には、館長である小谷野達雄様が長年全国各地で収集された収蔵品が展示されています。

コヤノ美術館のナイトミュージアムの様子・見所

ナイトミュージアムは、夜の18時(18時半)から始まります。

時間までには美術館の門へ集合してください。

 

集合してから、案内人の方が来られて、美術館内の案内が始まりました。

 

はじめに向かったのは豪邸の外にある車や洋館の建物付近。

写真の車は、購入してから自分で組み立てられたものだそうです。

そのあと館の中に入りました。

建物の玄関にはくぐり戸と呼ばれる仕掛けがあることを教えていただきました。

不審者が簡単に入れないようにするために、入り口はかなり狭い仕掛けになっています。

お偉いさんを通す時は、門戸を広くしなければいけない仕来りがあったそうです。

館内の鯉のぼりです。

江戸時代に和紙で作られたものと、布で作られたものがありました。

布の方が傷みやすいそうです。

ちなみに鯉のぼりは兵庫県では加東市で作られており「播州鯉」と呼ばれています。

 

そのあとは畳の部屋の建築について教えていただきました。

中でも奥深いなと思ったのが2つありました。

❶青楼棚(せいろうたな)

通常の棚は階段状の設計がされていますが、青楼だなは中央部分だけ上がっています。

これはお偉いさんの家によく見られるそうです。

❷欄間(らんま)

コヤノ美術館には、大阪の住吉大社、天王寺の通天閣、大阪天満宮、京都の東山、西山の山の形をした欄間がありました。

大阪からのお客様に親近感を持ってもらうために大阪の観光名所の欄間が作られたそうです。

京都をモチーフにした欄間は京都に対するリスペクトがあったのではと感じました。

そのあと他の展示品を見たあと着物の展示を見ました。

着物の色が、男性が青、黒といった暗めの色、一方女性は赤といった明るい色になったのは、男の子は落ち着きのある青年に育つように、女性は体温を冷やさないようにするためだそうです。(※これに関しては海外で実験なども行われているそう。)

 

こけしコレクション

日本全国からコレクションを集めたという話を館内の案内人から聞きましたが、

案の定こけしもありました。

こけしの面白いところは地域によって、顔や髪型のデザインが微妙に異なっているところなんですよね。こけしを集められたということは、温泉好きだったと考えられます。

こけしは温泉街の土産として知られています。小学校の教科書では確か伝統工芸のページでこけしが少し紹介されていたような気がします。

それから京都の宮大工が建てた接客棟に行きました。

接客棟の庭園は、京都の由緒ある庭園でよく見られる、枯山水と呼ばれるものです。

2階からみるナイトミュージアムのロケーションは観光客の心を鷲掴みするくらい綺麗でした。

また春頃には枝垂れ桜を部屋の窓から一望できる場所もありました。

 

最後に見学したのが、年間メイン展示です。

2020年は浮世絵展です。

中でも僕が印象に残ったのは、動物が擬人化された浮世絵でした。

江戸時代の人も今でいう、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのような空想的な世界感を持っていたんだと思うと、人間の知恵の素晴らしさに感動しました。

 

コヤノ美術館のナイトミュージアムのまとめ・感想

今回のコヤノ美術館のナイトミュージアムで感じたことは、建物一つにとっても様々なテーマがあり興味深いということです。

欄間からも家主の美しい心遣いも伝わってきました。

小学生ときにも社会見学旅行で多くの人はこういった美術館、博物館を訪れると思いますが、年月を経てから展示物を見て自分がどう感じたのかを言葉にしてみるのも面白いなと感じた次第です。

地元の人には是非とも時間を見つけて足を運んでいただきたいなと思いますし、

地元でない方でも地方の歴史的な建築物をみることで、その地域の生活や文化の一部を知ることができるのではないかと思います。そうすることで自分の地元はどうなっているのかを考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。

そして一人でも多くの人に自分の故郷を少しでも好きになってもらい、良きものは後世に伝えて欲しいと思います。

 

 

コヤノ美術館へのアクセス・営業時間・料金など

所在地 〒677-0004 兵庫県西脇市市原町139(鍛冶屋線市原駅記念館隣り)
お問い合わせ先 06-6358-7555(通常)/ 090-1919-0481(ナイトミュージアム専用)
公式HP http://koyafron.co.jp/museum/nishiwaki/index.html
開館日 時間 毎週土曜・日曜日 10時〜17時(12月〜2月は16時)
料金 大人 800円  小・中学生 300円 20名様以上の団体 700円